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例にあるように、日勤の日は夕方に夜勤の担当に引き継ぎを行い定時を迎え、何もなければ終わることができます。しかし自分が担当していた患者さんの具合によっては、引き続き対応しないといけないこともあったり、夜勤の看護師さんに特別な引き継ぎを行わなければならないこともあります。また場合によっては現場勤務終了後、報告書を作成・提出しなければならないこともあります。

二交代の夜勤の場合は、拘束時間が日勤の二日分に相当するので、間に休憩時間を挟み仮眠を取ることによって翌朝までの長時間勤務をこなすことになります。この場合も患者さんの容体などによって充分に休憩を取ることが出来なかったり、通常でもハードな勤務にも関わらず、一層大変になることもあります。日中であれば、医師も看護師仲間も多くの方が勤務中なので、他の方に手伝ってもらったり引き継いだり出来ますが、夜勤は自分以外に頼れる人が少ないので自分で行う業務の範囲も自然と広くなります。

三交代の夜勤の場合、深夜に出勤や勤務が終了することになり、通勤自体に危険が伴うことも負担のひとつとなります。

看護師は病院において、「人命を預かる」ことになります。急患の対応に追われたり、患者の容体が急変したり、人の死を目の当たりにすることも珍しいことではありません。勤務時間中、こうした色々な事態に対応することになり、勤務時間を延長せざるを得ないことも少なくありません。

クリニック勤務では、午前診と午後診の間に時間が空いてしまうことが多く、午前診終了後に一度帰宅し、買い物や家事を済ませてから午後診に改めて出勤するというパターンになることが一般的です。患者さんが外来に限られるので、容態の急変を心配しないといけないことはまれですが、冬の寒い時期は混雑しますから定時よりも帰りが遅くなることが多くなります。また急患が突然くることもあり、定時後にまで勤務が延長されることも珍しくありません。それでも受付時間が決められているので極端に勤務延長が長くなることはありません。

またデイサービスにおいては、元気なお年寄りの健康管理など生活をサポートするお仕事が中心です。プログラムが決められているので、時間通りに始まって時間通りに終わるのが基本です。勤務開始は概ね9時前後ですが、終了の時間は施設の方針によって異なります。早ければお昼過ぎ、遅いところでは18時頃までの勤務となります。時間外の勤務はかなり少ないです。

休日についても病院勤務では変則的になります。シフト勤務の予定を数週間前に伝えられ、それに従って休日を取ることになります。スタッフ同士のシフト調整を勤務先が行い、その結果で決められることになります。せっかくの休日も疲労回復のために寝ているだけで終わるというケースも多く、休日に自分のプライベートを満喫するという事は難しいようです。クリニックやデイサービスなどでは、施設の休みに合わせることになりますから、休日予定はほぼ確実に決まります。

総じて病院は勤務自体が変則になりがちで、勤務延長も毎日のように2～3時間発生してしまうところもあるようです。しかし一方で、患者さんの完治による退院時や赤ちゃんが産まれたときなど、看護師としての喜びを感じられる機会も多くなります。給与も総じて他の施設での勤務より条件が良いのが通常です。勤務先に病院を選びたくても、勤務が変則であるために諦めざるを得ない看護師さんも少なくないと聞きます。

そこで最近注目を集めているのが、期間限定勤務、短時間勤務、短期勤務、単発勤務など融通が利きやすい勤務体系です。勤めることに負担の多い病院での勤務も、自由度の高い勤務形態にすることで、より勤務し易いものになるのです。